
インフルエンサーを広告に起用する費用感|費用対効果を高めるポイントも解説

SNSマーケティングの重要性が高まるなか、多くの企業がインフルエンサーを起用した広告を検討しているものの、適切な予算設定に悩まれているのではないでしょうか。
本記事では、インフルエンサーを起用した広告の具体的な費用感や、費用対効果を最大化するためのポイントについて詳しく解説します。これから施策を検討される方は、ぜひ参考にしてください。
インフルエンサーを起用した広告の費用対効果が高い理由
インフルエンサーを起用した広告は、費用対効果が高いといわれています。その理由について詳しくみていきましょう。
テレビCMや従来型の広告と比べて導入コストが低い
インフルエンサー広告の特徴は、テレビCMや新聞広告などの従来型メディアと比較して、初期投資を抑えられる点です。
例えば東京キー局で放映されるテレビCMの場合、制作費と放映料を含めると100万円以上の投資が必要になってきます。一方、インフルエンサー広告では、数万人規模のフォロワーを持つインフルエンサーでも数十万円程度から施策を開始できます。
また、予算に応じてインフルエンサーの数や規模を調整できるため、柔軟な予算配分が可能な点も従来型メディアにはない強みです。小規模な予算からスタートし、効果を見ながら段階的に投資を拡大していけることから、リスクを抑えながら施策を展開することができます。
広告感が少なく、個人の意見として受け入れられやすい
インフルエンサー広告は広告感が少なく、個人の意見として受け入れられやすい点も大きなメリットです。
インフルエンサーは日頃から自身の価値観や生活スタイルを発信しており、フォロワーは彼ら・彼女らの人物性に共感して関係性を築いています。そのため、商品やサービスの紹介も単なる広告としてではなく、信頼できる人からの推奨として受け止められやすい傾向にあるのです。
特に若年層では、従来型の広告よりもインフルエンサーからの情報を重視する傾向が強く見られます。
精度の高いターゲティングを行える
インフルエンサー広告の大きな強みは、商品やサービスに関心を持つ可能性の高いユーザーに直接アプローチできる点です。
インフルエンサーは特定のジャンルや趣味に関する情報を発信しており、そのコンテンツに興味を持つフォロワーが自然と集まっています。例えば、美容系インフルエンサーのフォロワーはスキンケアやメイクに関心が高いユーザーが中心となるため、スキンケア商品やコスメの広告を展開する際に効率よくリーチできるのです。
またSNSマーケティングではフォロワーの年齢層や性別、居住地域なども把握しやすいことから、これらの属性による細かなターゲティングが可能です。このような精度の高いターゲティングにより、広告費用に対して高い投資効果が期待できます。
インフルエンサーを起用した広告の費用目安
インフルエンサーマーケティングの費用は、依頼するインフルエンサーや依頼方法によって異なります。ここでは費用を構成する4つの要素について、それぞれの内容と相場をみていきましょう。
インフルエンサーへの報酬
インフルエンサーへの報酬は、基本的に「フォロワー数×フォロワー単価」で算出されます。フォロワー単価はSNSプラットフォームによって異なり、一般的には以下のような相場となっています。
プラットフォーム | フォロワー単価 |
---|---|
YouTube | 4〜5円 |
2〜3円 | |
X(旧Twitter) | 2〜3円 |
TikTok | 3〜4円 |
例えばInstagramでフォロワー10万人のインフルエンサーに依頼する場合の費用目安は30万円(10万人×3円=30万円)です。なお、事務所に所属しているインフルエンサーの場合は、相場よりも高額になることがあります。
ディレクション費用(代理店・キャスティング会社に依頼する場合)
代理店やキャスティング会社にインフルエンサーマーケティングを外注する場合、ディレクション費用が必要です。料金設定は会社ごとに異なりますが、一般的にフォロワー単価に1~2円程度上乗せされる形で設定されています。
ディレクション費用に含まれる業務は以下の通りです。
- インフルエンサーの選定・リスト作成
- 報酬の交渉
- 進行管理・事務連絡
- 効果測定とレポーティング
また、エンゲージメントの達成数に応じて追加費用が発生するケースもあり、その場合は1エンゲージメントあたり3~30円程度の費用が加算されます。
プラットフォーム利用料(マッチングプラットフォームを利用する場合)
マッチングプラットフォームを利用する場合、費用体系は主に以下の2パターンに分かれます。
- システム利用料+インフルエンサーへの報酬
システム利用料(月額2〜5万円)に加えてインフルエンサーへの報酬(成果の10%前後)を支払う形式 - マッチング成果報酬型
フォロワー数、いいね数、クリック数など、あらかじめ決められた項目に対して成果が出た分だけ支払う形式(投稿費用の20%程度)
プラットフォームによって料金プランは異なりますので、自社の予算や目的に合わせて選択することが重要です。
その他の費用(商品提供費用・配送料・二次利用費など)
インフルエンサーマーケティングでは、基本的な報酬以外にも様々な付随費用が発生します。
費用項目 | 費用目安 | 備考 |
---|---|---|
商品提供費用 | 実費(商品原価) | インフルエンサーへの無償提供が一般的 |
配送料 | 1件あたり数百円~数千円 | 往復配送が必要な場合は2倍 |
交通費・宿泊費 | 数千円~数万円 | 現地撮影や体験が必要な場合 |
撮影関連費用 | 実費 |
|
二次利用費 |
|
|
イベント参加費 | 実費 | 飲食代なども含む |
これらの費用は案件の内容によって変動するため、事前に予算に組み込んでおく必要があります。特に二次利用費については、契約時に利用条件や費用について明確に確認することが重要です。
インフルエンサー広告の費用対効果を高めるポイント
インフルエンサーマーケティングを成功させるためには、戦略立案と継続的な改善が欠かせません。以下では、費用対効果を最大化するためのポイントについてみていきましょう。
フォロワー属性が自社商品のターゲットとマッチしているか確認する
インフルエンサーを選定する際は、フォロワー属性が自社商品のターゲットとマッチしているか確認しましょう。例えば、女性向け化粧品をPRする場合に、フォロワーの大半が男性では効果が期待できません。
インフルエンサーにフォロワー属性をまとめた資料の提出を依頼するほか、インフルエンサーマーケティング専門の代理店やプラットフォームを活用することで、自社と相性の良いインフルエンサーを検討することができます。その際、過去のPR実績やエンゲージメント率なども含めて検討を進めることが重要です。
単発の施策ではなく中長期的な視点で施策を実行する
インフルエンサーマーケティングは、1回の投稿だけでは十分な効果を得にくいとされています。中長期にわたり継続的な露出を重ね、ブランドの認知度向上や信頼性の構築を目指していきましょう。目安としては、3ヶ月から6ヶ月程度の期間で定期的にPR投稿を実施することをおすすめします。
また、契約期間中は同業種や同ジャンルのPRは制限するなどの条件設定も検討しましょう。インフルエンサーが特定のブランドや商品を中長期的に推していくことで、「〇〇さんが好きな商品だから興味がある」「〇〇さんが普段から使っている商品だから興味がある」といった共感を得やすくなります。
インフルエンサーに投稿内容を任せきりにしない
インフルエンサー広告の効果を高めるには、インフルエンサーと密接にコミュニケーションをとることも大切です。商品の特徴やアピールポイントを明確に伝え、投稿内容を事前に確認することで、誤った情報の発信を防ぐことができます。
ただし、あまり企業側が干渉しすぎると投稿の自然さが損なわれる可能性があります。インフルエンサーの個性や表現は尊重しつつ、ガイドラインの範囲内で自由な発信ができるよう配慮することが重要です。
リーチ数、保存数、クリック数などの指標を定期的に測定する
効果測定は、インフルエンサー広告の投資対効果を最大化するために不可欠です。
- リーチ数(投稿を見たユーザー数)
- インプレッション数(投稿が表示された回数)
- いいね数
- コメント数
- 保存数(投稿の保存回数)
- 再生回数(動画コンテンツの場合)
- クリック数(プロフィールリンクのクリック数)
上記の指標を定期的に測定し、PDCAサイクルを回すことで、より効果的な施策を実現できます。インフルエンサーにはインサイトデータの提出を依頼するなど、協力を得ながら効果測定を進めていきましょう。
インフルエンサーを起用した広告で企業やブランドの魅力を伝えよう
インフルエンサーを起用した広告は、戦略的な運用により、効果的なプロモーションを実現できます。今回紹介した費用目安や施策のポイントを理解し、費用対効果を高めていきましょう。
ただし、インフルエンサー施策を成功させるためには、自社のSNSアカウントの整備も重要です。インフルエンサーの投稿から自社アカウントへ流入したユーザーに向けて、プロフィールページを充実させましょう。
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インフルエンサーマーケティングに役立つ情報を掲載するメディア『VLINK MAG』の編集部です。