X（旧Twitter）のPR表記ルールを解説｜ステマ規制や禁止事項についても紹介

拡散力の高いSNSであるX（旧Twitter）は、商品やサービスのプロモーションの場としても注目されています。これからインフルエンサーを目指す方や、すでにXでの活動を行っている方のなかには、企業のPR案件を受けていきたいと考える方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、XでPR投稿を行う際に知っておくべきステマ規制と、具体的な表記ルールについて紹介します。実際の投稿における注意点も解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。

X（旧Twitter）では商用コンテンツであることを明示する必要がある

XでPR投稿を行う際は、その投稿が商用コンテンツであることを明確に示すことが必要です。

Xの「有料パートナーシップに関するポリシー」には、ハッシュタグなどを用いて商用コンテンツであることを表示する必要があり、適切な情報を開示していない投稿については強制措置が取られる可能性があることが記載されています。

強制措置の内容は具体的に示されていませんが、場合によってはアカウントの凍結などもあり得るでしょう。

またガイドラインには、PR投稿を依頼している企業側だけでなく、「有料パートナーシップに参加する利用者」として依頼を受けた側も責任を負うことが記載されています。依頼を受けたインフルエンサーは、Xのポリシーに沿って適切な表記を行い、企業とユーザーの双方から信頼を得られるPR活動を行いましょう。

X（旧Twitter）のPR投稿で知っておくべきステマ規制とは

PR投稿を行うにあたっては、Xのガイドラインだけでなく、ステマ規制についても理解しておくことが重要です。

ステマとはステルスマーケティングの略称で、広告であることを隠して行う宣伝行為を指します。2023年10月1日から、ステマは景品表示法により明確に規制されることになりました。テレビやラジオ、新聞や雑誌といった紙の媒体、インターネット上のあらゆる情報が対象となり、規制前に投稿したものも含まれます。

規制の対象となるのは宣伝行為を依頼した企業側とされていますが、PR投稿を行ったインフルエンサー自身も信頼を失う可能性があります。今後の活動に大きな影響が出ることになるため、ステマ規制を理解し対策を徹底することが必要です。

消費者庁のサイトにはステマに関するガイドブックやQ&Aも用意されているので、PR投稿をする前にチェックしておきましょう。

また実際のPR活動に関しては、一般社団法人クチコミマーケティング協会によるWOMJガイドラインが参考になります。景品表示法とは適用範囲が異なる部分もありますが、ステマ規制に抵触しないよう配慮されたガイドラインのため、PR投稿をする際にお役立てください。

X（旧Twitter）のPR投稿における表記ルール

ここからはWOMJガイドラインを元に、XでのPR投稿における表記ルールについて解説します。文言で明示すべき内容や利用できるハッシュタグ、また引用やツリー投稿におけるルールも説明しますので参考にしてください。

PR投稿で明示すべき内容

PR投稿では依頼を受けた企業名や商品のブランド名を明示し、誰がPRの主体であるのかを明らかにする必要があります。また投稿者がPRの主体とどのような関係性にあるのかも、文言やハッシュタグから分かるようにすることが必要です。

具体的には、「〇〇社より提供いただきました」「〇〇のプロモーションを含みます」「〇〇とのタイアップ企画です」といった文言を記載しましょう。

これらの情報を、曖昧な表現を避けてはっきりと記載することで透明性が高まり、ユーザーは投稿の意図を正しく理解できます。

PR投稿で利用できるタグ

XのPR投稿では、宣伝活動であることを示すためのハッシュタグを利用しましょう。

ステマの法規制後に改正されたWOMJガイドラインでは、企業との関係性を表す「関係タグ」を「#PR」「#広告」「#宣伝」「#プロモーション」の4つに定めています。ステマ規制を遵守して投稿の目的を明確にするため、これらのハッシュタグのうちいずれかを、必ず投稿本文内に記載するようにしましょう。

また関係タグを用いる場合には、「#PR #〇〇社」のように、関係タグを先に記載してから主体の名称を記載する必要があります。関係タグと企業やブランド名を一つのタグにまとめたり、企業やブランドの名称を先に記載したりすることは認められていません。

引用リポストやツリー投稿も表記ルールが適用される

Xでは、通常の投稿だけでなく、引用リポストやツリー投稿を行う際にも表記ルールが適用されます。

他のユーザーの投稿を引用リポストする場合、その投稿がPR案件に関連するものであればPR表記を行いましょう。例えば企業公式アカウントの投稿を引用し、コメントを添えて投稿する場合には、「#PR」などのハッシュタグを添える必要があります。

複数の投稿を連続して並べるツリー投稿の場合には、リプライ部分にPR表記をしてしまうとユーザーに気づかれない可能性があります。投稿内容について誤解を与えるだけでなく、PR表記を故意に隠したとみなされてしまうこともあるため、必ず最初の投稿にPRであることを記載しましょう。

引用リポストやツリー投稿は情報を効果的に伝えられる手段ですが、PR投稿の際にはうっかりステマ規制に抵触することのないよう、表記ルールをしっかり理解しておくことが大切です。

X（旧Twitter）のPR投稿での禁止事項

WOMJガイドラインでは、不明瞭な投稿を避けるために設けられた禁止事項があります。XでPR投稿をする際は表記ルールを守るとともに、これらの禁止事項にも違反しないように気をつけましょう。

視認しづらいフォントや色を使用したPR表記

PR投稿においては、視認性の低いフォントや色を使用したPR表記は禁止されています。

Xでは投稿内の特定の文字だけ色変更・サイズ変更を行うことはできませんので、この点に関しては問題ないでしょう。しかし例えば見た目の可愛さやユーザーの目を引くことを狙おうと、特殊なフォントや装飾を使ってPR表記を行うことは避けるべきです。

ユーザーがストレスなく情報を認識できることを優先したシンプルな表記で、誰が見てもすぐにPR投稿だと分かるように配慮しましょう。

投稿後に見えなくなる場所での表記

投稿後に見えなくなる場所でPR表記を行うことも禁止されています。

例えば長文を投稿した場合に投稿が折りたたまれてしまい、「さらに表示」をタップしないと全ての投稿が見えないことがあります。特に投稿の下部にあるPR表記はユーザーの目に触れない可能性があるため、できるだけ上部でPR表記を行いましょう。

またリプライ欄は、投稿を閲覧するすべてのユーザーに見られるとは限りません。そのためリプライでPR表記を行った場合、ステマとみなされる可能性があります。PR表記は投稿本文の目立つ場所に記載し、ユーザーが投稿を見た際、すぐにPR投稿だと分かることが大切です。

大量のハッシュタグに埋もれた表記

大量のハッシュタグの間にPR表記を置いて埋もれさせる行為も禁止されています。ユーザーに広告であることを認識させにくくする意図があるとみなされてしまうためです。PR表記は、他のハッシュタグと明確に区別できるように配置しましょう。

また通常の投稿でも、Xでは大量のハッシュタグを記載することを推奨していません。公式でも１つの投稿につき2つまでのハッシュタグを推奨しているため、ハッシュタグ全体を適切な量に留めて、ユーザーにとって見やすい投稿の状態を保ちましょう。

X（旧Twitter）でのPRは表記ルールに沿って適切に行おう

XでのPR投稿は、拡散されやすく気軽にユーザーの目に留まるだけに、表記ルールや禁止事項を理解してステマ規制に抵触しない投稿を徹底する必要があります。ルールに沿って適切なPR投稿を行い、Xでのプロモーション活動を成功させましょう。

またXでのPRを効果的に行うためには、魅力あるプロフィールの作成も重要です。しかし文字数や掲載できるリンクの制限により、満足のいくプロフィールを作成できていないという方も多いのではないでしょうか。そこでおすすめなのが、リンクまとめサービス「VLINK（ブイリンク）」です。

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